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『欲望の正体(後編)』(小説)

 4
 さすがに今回は警察が来た。衝真は、友達が死んだということで事情聴取を受けた。しかも、直前まで遊んだということでかなり詳しく話を聞かれた。
 それでも衝真が疑われることはなかった。人気のない場所を念入りに選んだ結果だろう。
 生徒が死んだせいで、学校は一日だけ休みになった。が、次の日になってしまえば普段通りに戻る。人が死ぬということは意外と軽いことなのだなと、衝真は思った。
 ……殺せ。……殺せ。
 声は未だ衝真の脳内に反響している。むしろ殺人を行う度にどんどん音量が上がってきていた。
 わかってる。また殺してやるよ。
 呟き、不敵に笑う。が、次の瞬間には真顔に戻る。
 ……けどな、次はどうすればいいんだ?
 衝真は悩む。単なる殺人には慣れてしまった。親しい者を殺すこともしてしまった。これ以上、殺人の快感を得る手段がないのだ。
 もっと親しいやつを殺せばいいのか? ……親か?
 首を振る。親はさすがにやばい。家族である自分がまず真っ先に疑われる。加えて、それ以前に荒山が死んだとあっては、ほぼ衝真が犯人と言っているようなものだ。
 というわけで、また衝真の殺人は壁に阻まれた。
 くそっ……。どうすればいい?
 唇を噛んだ。再び聞こえてくる例の声。
 ……殺せ。……殺せ。
 わかってる。
 ……殺せ。……殺せ。
 わかってんだよっ!
 雑音を掻き消すため、衝真は激しく首を振った。それで声は消えたが、いつまた騒がれるかわからないので、仏頂面は崩さない。
「あの……」
 近くで声がした。あの声とは違う、澄んだものだ。衝真は声のした方を向いた。
 湖原美登里がいた。眉間にしわを作り、衝真の顔を覗き込んでいる。どうやら衝真が気づかぬうちに、授業は終わっていたようだ。
「……狩木くん、大丈夫?」
 そんなことを言われ、衝真は目を丸くした。
 大丈夫? なにが?
 少し考え、美登里の言葉の意図がわかった。彼女は、友達を失った衝真を心配しているのだ。衝真が苦い顔をしているのを、友の死を嘆いていたと判断したのだろう。
 だが実際はまったく違う。衝真は死を嘆くどころか、次なる死をどうやって作るかを思案していたのだ。
「ああ……大丈夫だ」
 衝真は適当な反応をし、顔を逸らした。
 まだ美登里は離れない。
「でも……わたし狩木くんが心配だよ……」
 沈んだ声。それはいつも元気な湖原美登里の声とは到底思えないものだった。本当に自分を心配してくれていると、衝真は理解した。
「……大丈夫だって」
 顔を背けたまま、衝真は応えた。
 ……考え事をしてるんだ。話しかけないでくれ。もう少しで名案がひらめきそうなんだよ。
 しかし衝真の願いに反し、美登里は去らない。
「こんなこと言うのは失礼だけど……狩木くんが仲良かったのって、荒山くんだけだよね。だから、その友達を失った狩木くんが心配……」
 その通りだった。衝真には、友達と呼べる者はいても、学校の外で遊ぶほど親しいのは拓馬だけだった。だから衝真は拓馬を殺害することを決めたのだ。
 その一番自分に近しい存在はもういなくなった。だから衝真は次なる殺人に悩んでいるのだ。
 次の殺人を考え、衝真はまた嫌な気分になった。
 ……どうする? もう親しいやつなんていないぞ?
 そこで衝真にいい考えが浮かんだ。美登里の方を向くと、彼にしては優しそうに笑う。
「……いや、俺にはもう一人いるよ、仲のいい友達が」
「え? 誰?」
 小首を傾げる美登里を、衝真は指差した。
「それはおまえだよ、湖原」
「わ、わたしっ?」
 少し頬を紅潮させ、美登里は体を反らした。衝真は頷く。
「ああ。おまえはよく俺に話しかけてくれたよな? だから俺は勝手に友達だって思ってたんだが……ダメか?」
 美登里の目を見つめた。美登里は狼狽しつつも、視線だけは外さない。
「ダメなわけ……ないよ。そう。わたし達は友達だよ」
 美登里が照れたように笑った。衝真もわずかに口角をつり上げた。
「荒山は死んじゃったけど……俺にはまだおまえがいる」
「……か、狩木くん?」
 困惑した表情の美登里に、衝真は手を伸ばす。頬に触れた。
「荒山と最後に話をしたのは俺なんだ。その時、俺達はどんなことを話し合ったと思う? ……いや、俺は荒山に『誰との恋愛について相談した』と思う?」
「えっ? ……え?」
 混乱しっぱなしの美登里。目をパチクリし、頬を染め、両手をせわしく動かしている。
 衝真はその手を掴んだ。
「おまえだよ、湖原美登里。俺は、おまえと付き合うにはどうしたらいいかを、荒山に相談してたんだ」
「……そ、それは……どういう意味?」
 美登里は上目遣いに衝真を見てくる。
「俺は湖原美登里が好きってことだ」
「っ!」
 いつも輝いている美登里の瞳が、一層瞬いた。
「荒山が死んだばかりなのに、こんなこと言うのは変だよな。でもだからこそ、俺は自分の気持ちをおまえに伝えたい。荒山は俺を応援してくれたから、その気持ちに応えたいんだ」
「……か、狩木くん……。わたし……」
「……ダメか?」
 衝真はため息をつき、肩を落とした。
 ブンブンと首を振る美登里。
「ダメじゃない。ダメじゃないよ! わ、わたしも……」
 口を開いては閉じる。美登里はためらいを振り払うようにしてから、言う。
「わたしも狩木くんが……好き」
「え? ほんと?」
 顔を真っ赤にした美登里は、小さく頷いた。
「……そうか、よかった」
 安堵の息を吐く衝真。
「じゃあこれからよろしくな、湖原。……いや、美登里」
 呼び名が変わったことに驚いたのか、美登里は目を見開いた。それから、その目を優しく細める。
「うん、よろしく。衝真くん」
 こうして、衝真と美登里は付き合うことになった。衝真の申し出により、そのことは他の生徒には秘密だ。友を失った衝真がいきなり付き合うのは、彼らに反感を受けるというのが理由である。
 二人は学校ではただの友達を装い、外で遊んだ。そんな関係のまま、一週間が過ぎた。

 ある日の放課後。駅前で遊んだ衝真と美登里は、いつもの分かれ道にさしかかった。
「じゃあな」
 衝真が笑顔で手を振る。普段はこれで美登里は去っていくはずである。が、今夜、美登里は去らなかった。
「美登里? どうした?」
 衝真が尋ねても、美登里は黙っている。目線が定まっていないので、なにかを悩んでいるようだ。衝真はしばし待った。
「あのさ……わたしね、衝真くんともっと仲良くなりたいな」
 紡がれた美登里の言葉は小さい。
「どういうこと? 俺達は毎日仲良くなってきてない?」
 首を横に振る美登里。
「そういうことじゃないの。そうじゃなくて、もっと衝真くんと一緒にいたいってこと」
 ……ああ、そういうことか。
 衝真は美登里の言いたいことを正しく察する。美登里は今の、学校の外でしか会わない関係を嫌がっているのだ。普通の付き合いを解禁してもらいたいのだろう。
「……わかった」
 衝真は頷いた。美登里の瞳を見つめる。
「じゃあ今日はずっと美登里と一緒にいるよ」
 美登里の手を掴んだ。歩き出す。
「衝真くん、どこ行くの?」
「楽しいところ」
 振り向き、衝真は意味ありげに微笑んだ。また歩みを再開する。
 衝真の台詞からなにを思ったのか、美登里は頬を染めている。緊張したような表情になり、衝真の手を握り返した。

 やがて二人は薄暗い林に着いた。
「……ね、ねぇ衝真くん。どこに向かってるの?」
 辺りをキョロキョロしながら、美登里が言った。風で木の枝が揺れる度に、衝真に身を寄せている。
「…………」
 衝真はなにも答えない。どんどん林の奥に進んでいく。
 さすがに痺れを切らしたのか、美登里が衝真の手を払いのけた。
「いい加減にしてよ! どこに向かってるのって訊いてるじゃん!」
 衝真は美登里を横目に見て、肩をすくめた。
 ……この辺りでいいか。
 周囲を見渡す。黒い木々が衝真達を取り囲んでいた。当然のごとく他に人はいない。
「『どこに向かっているか?』、その答えはここだ。俺はこの林に来たかったんだ。いや、『人がいない場所』に来たかったんだ」
 暗闇でもわかるほど美登里の顔は青い。
「……な、なんで? なんでそんな場所に来たかったの……?」
 美登里と衝真の唇は震えている。美登里は恐怖で、衝真は歓喜で。
 ……殺せ。……殺せ。
 声は大きくなる。衝真が『殺人をしようとしている時』、声はやたらと騒ぐ。うるさくなる。
 衝真の口角がつり上がる。つり上がる。
「だって都合がいいだろ? 人がいない方がやりやすいんだよ。殺人がさ」
 台詞の最後、衝真は声を一層低くした。
「さ……殺人? 誰が……誰を?」
 美登里はまだ現実を受け入れられないようだった。それもそうだろうと衝真は思う。最近付き合った彼氏に殺されるなど、誰が想像しようか。
 だからこそおもしろい。楽しい。興奮する。
 裏切れたと思った時の相手の表情はたまらない。たまらなく衝真を刺激してくる。
 今も、悲哀か憤怒か嘆きか、美登里の顔は歪み切っている。涙は止まる気配がない。
 最高だ。最高に最高だ。
 衝真の全身の血がたぎる。熱湯のようになり、体中を駆け回る。
 衝真は、逃げる気力もない美登里の肩を掴む。指がくい込むくらいに強く握る。
「美登里は俺が好きなんだよな? だったら俺のために死んでくれ」
 弱々しく首を振る美登里。その頭を、衝真は両手で押さえつける。
「なぁ、死んでくれよ。そうすれば……」
 両手の位置が下がっていく。舐めるように美登里の頬を通過し、白い首についた。
「そうすれば、俺はもっとおまえを好きになれそうだ」
 衝真は美登里の首を絞めた。彼女が呻くことさえできない強さで絞める。首が折れそうなくらいに絞める。絞める。絞める。
 美登里が白目を向いた。綺麗な瞳は今や見えない。口からは泡を吹いている。花のような唇はみるみる色を失っている。
 絞殺は前にもやった。だが、今度は道具を使わない。衝真自身の手で人を殺すのだ。
 ……ああ。今までで一番楽しい。これが殺人か……。人の命を奪うっていうことか。
 衝真が恍惚の海にいる中、美登里の体がダランと垂れた。まるで今まさに重力が発生したかのように、その体は重い。
 ぐったりと倒れてくる美登里から、衝真は手を離した。ドスンと、美登里の体が大地に落ちる。その音さえ、衝真には感動的だった。
 美登里は死んだのだ。『美登里』から『美登里だったもの』に成り果てた。
 普通の人なら見るのも嫌な死体の顔。しかし、衝真はそれを視界に捉えて離さない。さながら絵画に陶酔する画家のように。
 だが、いつまでも眺めているわけにはいかない。警察が来る。捕まっては、殺人を犯すこともできなくなってしまう。それは避けたい事象だった。
 だから衝真は身を翻した。もう一度『美登里だったもの』に視線を送ってから、その場をあとにした。
 犯した罪は五つ。そして、それと同じ数の死体。
 気づけば、衝真は五人も殺害していたのだった。

 5
 学校は再び休みになった。連続で生徒が死んだとあって、今回は一週間も休校だった。
 衝真に相変わらず警察の手は伸びない。多少怪しまれているかもしれないが、証拠がない。丹念に殺害場所を選んだのと、美登里との交際を周囲に隠していたことが大きいようだ。
 学校が休みでも衝真には嬉しくない。別に学校が好きというわけではないが、休みでもすることがないのだ。
 そんなわけで、駅前をあてもなく歩いていた。
 ……殺せ。……殺せ。
 声は変化なく毎日聞こえる。日に日に大きくなってきている。
「……ああ、うるせぇ」
 呟いた。近くを歩いていた一人がこちらを向くが、すぐに逸らす。
 ……殺せ。……殺せ。
 そんなこと……わかってるよ。
 衝真だって殺人はしたい。しかし、さすがに手詰まりだった。もう殺す相手がいないのだ。
 他人、友人、恋人と来たら、次は両親くらいしか対象がいない。が、それだけは回避したかった。衝真逮捕の証拠を欲しがっている警察に、みすみすその機会を与えてしまうようなものだ。
 さてどうしようか、と思案がてら歩いているのが、現在の状況だった。
 もう無理だな……。
 これから殺人はできそうにない。そう衝真は薄々予感していた。ここまでなのだという思いが頭を埋める。
 だが、衝真の欲望は収まらない。それどころか、どんどん強くなってきている。五人も殺したにもかかわらず満足せず、さらなる生け贄を欲しがっている。
 それに連れて、脳内に反響する声も大きくなった。
 ……殺せ。……殺せ。
 うるせぇ……うるせぇ!
 頭が割れそうだった。衝真は休むため、家に帰ることにした。

 帰宅し、自室に籠る。親の顔を見てしまうと殺してしまいそうだった。
 ベッドに横になる。頭痛は軽くなったが、声は相変わらず響いている。
 ……誰を殺せってんだ? あ?
 質問してみるも、当然脳内の声は答えない。壊れたオーディオプレーヤーのように、同じ台詞を繰り返している。
 衝真は眠りに落ちた。そうしていないと気が狂いそうだったから。

 そんな調子で何日かが過ぎた。
 ……殺せ。……殺せ。
 お馴染みの声は、恐ろしく大きな音を奏でていた。衝真は頭痛で死んでしまいそうだった。
 いや、誰かを殺してしまいそうだった。この痛みを抑えるために、誰でもいいからバラバラにしてしまいたい。
 だが、『誰でも』ではダメだという確信に近い思いがある。『快感を得られる殺人を』。衝真の直感はそう告げている。
 もうどうすることもできない。衝真は悩んだ。答えは見つからない。頭痛はひどくなる。
 衝真は寝込んでしまった。毎日毎日、毛布にくるまっていた。
 ……殺せ。……殺せ。
 大きくなる声。そのうちに、その声に雑音のようなものが混ざり始めた。
 ……殺せ。……殺せ。
 『殺せ』の前に、なにか言っている。はっきりとは聞こえないが、確かになにか言っている。
 声が大きくなると、ぼやけたその輪郭もはっきりとしてくる。
 衝真は意識を集中した。
 ……を殺せ。……殺せ。
 『を殺せ』? 誰かを殺せってことか?
 さらに意識を研ぎ澄ます。声はだんだんはっきりしてくる。
 ……を殺せ。……を殺せ。
 だから誰なんだよっ? 早く名前を教えやがれ!
 胸中で喚いた。言われた名前の人物を殺せばこの声は止まる。衝真はそう考えたのだ。
 ピンポーン。
 衝真の考えが正解だとでも言うように、そんな音がした。脳内にではない。自宅に、だ。
 誰かが訪ねてきたのだろう。一階で母親が応対しているのがわかる。
 騒がしい声を聞くのをやめ、神経を階下に向ける。
 まもなく母の声が聞こえた。
「えっ? 刑事さんっ?」
 衝真はベッドから跳ね起きた。床に耳を当てて、さらに詳しく聞く。
「狩木衝真くんはいますか?」
 男の声が聞こえた。全身が震える。汗が一気に溢れた。
 刑事が俺に用? まさか……殺人がバレた?
 首を振る。
 いや、そんなことはない。計画は完ぺきだった。落ち着け。
 しかし、次なる刑事の言葉で、衝真は絶句した。
「狩木衝真くんに殺人容疑がかかっています」
 眩暈がした。気を失いそうだったがなんとか堪える。
「衝真くんが、被害者の湖原美登里さんと付き合っていたという情報を入手しました。そこから彼を調べ直し、怪しい点が明らかになってきたのです」
 舌打ちし、顔を歪めた。
 甘かった。美登里は衝真とのことを話してしまっていたのだ。おそらく親しい友人にだけには話していたのだろう。
 目の前が真っ暗になった。床に横たわる。
 意識が階下の会話から離れていく。しばらく母親と刑事が言い争っているのが聞こえたが、それもやがて遠いものへと変わる。
 ……殺せ。……殺せ。
 再び聞こえ始める欲望の声。
 ……を殺せ。か……を殺せ。
 浮かび上がってくる言葉。
 か……まを殺せ。か……き……まを殺せ。
 やがて、言葉は完全に姿を現した。
 かりきしょうまを殺せ。かりきしょうまを殺せ。
 ぼやけていた衝真の意識がはっきりとした。
 かりきしょうま? 『狩木衝真』っ?
 起き上がる。思考に集中する。
 なんで俺が俺を殺せなんだ? 自殺しろってことか?
 解答はすぐに出た。
 ……ああそうか。『自殺』。それが俺に残された『快感を得られる唯一の殺人』なんだ。
 素敵な答えだと思えた。自分に一番近いのは自分。そいつを殺せば、最高の快感を得られることは間違いない。
 衝真は立ち上がる。机に向かい、引き出しから果物ナイフを取り出した。女子高生を殺した時のやつだ。
 誰かが階段を上がってくる音が聞こえる。
 衝真は刃を自分の胸に向け、構えた。
 部屋のドアが開く。二人のガタイのいい刑事が現れた。
 だが、もう遅い。衝真はナイフで自らの心臓を貫いていた。
 痛みはなかった。代わりに、快感があった。興奮が、歓喜があった。
 血が溢れる。真っ赤な血が滝のように流れ出る。
 気持ちいい。気持ちいい。気持ちいい。
 殺すのが気持ちいい。死ぬのが気持ちいい。
「……ああ……最高だ……」
 それが衝真の最期の言葉だった。恍惚の表情を浮かべたまま、衝真は絶命した。

 6
 誰にもわからない事実がある。
 それは衝真の中にあった欲望の正体だ。
 『狩木衝真を殺せ』。衝真はあの声の意味を履き違えていた。あれは『快感を得られるのは自殺しかないから、狩木衝真を殺せ』という意味ではない。
 では、どういう意味なのか?
 狩木衝真は生まれつきどうしようもない殺人衝動を持っている。それを抑制しようとしていたのがあの声だったのだ。
 あの声は最初から言っていた。『狩木衝真を殺せ』と。止まらない衝真の殺人願望を抑えるために、逆にその衝動を利用して衝真を自殺させようとしていたのだ。
 それは、やはり殺人はダメだという、衝真の中に微かに残っていた意志の表れだったのかもしれない。
 しかし、衝真はその真意に気づかなかった。それどころか勘違いし、皮肉にも殺人を実行してしまった。
 それでも、衝真は結果的に自殺まで行き着いた。それは正しいルートではなかったが、ゴールは間違っていなかった。
 それが今連続殺人の顛末だった。
 しかしこの真実は誰にもわからない。唯一わかるチャンスがあった狩木衝真は死んだのだから。
 そう。
 この真実は誰にもわからない。

おわり
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『欲望の正体(前編)』(小説)


 青年は殺人犯だった。
 それも連続殺人犯。いや、今まさにそうなろうとしている。
 もう少し、もう少しだ。
 青年、狩木衝真(かりきしょうま)は緊張と興奮で高鳴る胸を押さえた。心臓が胸板を突き上げ、掌を打ちつけてくる。
 あの角を曲がったら……殺(や)ろう。
 闇夜の中、衝真の両眼がギラリと光った。
 視線の先には一人の女の子がいた。背丈や制服を着ていることから察するに高校生だろう。長い髪を揺らしながら、衝真の数メートル先を歩いている。
 彼女に後ろを気にしている様子はない。衝真は歩く速度を上げた。徐々に距離を縮めていく。
 足の裏がアスファルトを打つ度、動悸が激しくなる。心地よい興奮に、全身が支配される。
 衝真は制服の内ポケットに手を入れた。中に入っているのは、鞘付きの果物ナイフ。
 それを取り出し、手の中でもてあそびながら、さらに足を速める。
 ついに女子高生との距離が一メートルを切った。衝真のすぐ近くに女の子の小柄な体躯がある。
 ……殺せ。……殺せ。
 いつものように衝真の脳内に声が響く。
 ……殺せ。……殺せ。
 衝真は女の子に襲いかかった。
「誰っ?」
 ようやく背後の人物に気づいたようで、女の子が振り返った。だが、その時にはもう遅い。彼女の腹にはナイフが突き刺さっていた。
「ぁ……」
 恐怖なのか悲哀なのか、女の子の顔が歪んだ。自分のお腹から飛び出ている異物を見て、悲鳴を上げた。
 やがて倒れる女の子。もう喋らない。動かない。死んだのだ。
 衝真の全身が熱くなった。衝真は得も言われぬ快感を手にした。
「ああ……」
 歓喜と興奮が血液とともに衝真を駆け回り、蹂躙する。衝真は叫び出したいのを必死に堪えた。
 これだ……。この感じだ……。
 手が震える。口をだらしなくあけてしまう。
 女の子を見下ろす。いや、『女の子だったもの』を観察する。
 開いたうつろな目。青白く変色した肌。赤い海に沈むそれは、衝真をどうしようもなく刺激した。
 ずっと眺めていたいと衝真は思った。死は美しい。
 しかし、その願いはどうやら叶わない。周辺の家々が騒ぎ始めたからだ。女の子が悲鳴を上げたのがまずかったのだろう。警察が来るのは時間の問題だ。
 名残惜しそうに死体を見てから、衝真は身を翻した。指紋つきのナイフを回収することを忘れない。
 くそっ……。もっと見ていたかったのに……。
 全力疾走しながら、胸中で毒づく。
 悲鳴のせいだよな……。
 だからといって、衝真は悲鳴を止めようとは思わない。断末魔も快感を得るために必要なものだからだ。
 殺人現場からある程度離れたところで、衝真は足を止めた。怪しまれないために、ここからは逆にゆっくり歩く。
 笑みを堪えるのに必死だった。女の子を刺した際の感触が、まだ手に残っている。
 路地に入り、ナイフを取り出す。赤く染まった刃を見つめると、高揚感に包まれた。
 衝動的にナイフを舐める。甘い。血の味は思った以上に甘かった。
 遠くで響くサイレンの音に、衝真はハッとする。ナイフをしまい、歩みを再開した。
 冬の夜。辺りは突き刺すような寒さがある。が、衝真の体は熱を帯びていた。汗すらかいているほどだ。
 ……やっぱり最高だ。人を殺すのは……最高だ。
 大声で笑ってしまいたかった。
 人を殺した青年は歩いていく。闇の中を、口元を曲げたまま進んでいく。
 ……殺せ。……殺せ。
 声がまた聞こえる。
 凍てつく夜が、更けていった。

 2
 狩木衝真は生まれつき殺人衝動を持っている。命を奪うということに快感を見出している。
 ただ楽しいから殺すだけ。衝真の殺人にそれ以外の理由はない。
 そのため、昨夜の女子高生にも特別な思い入れはない。殺しやすそうだったから殺した。それだけだ。
 衝真が人を殺したのは昨夜ので二度目だ。一回目の人も同じように夜道で襲った。ただし、その時に用いたのは道端に落ちていた石だ。
 目の前に容易に殺害できそうな女性がいたので、殺人衝動を押さえ切れず、勢いで殺した。『殺せ』という毎日頭に響く声が、一際でかくなったのもその原因だ。
 その時に、衝真はたとえようもない快感を得た。今までは世間の目、倫理観、道徳などがあり、殺人衝動を抑えていたが、そのタガがそこで外れてしまった。
 偶然にもその事件に目撃者はおらず、衝真はなんの罪にもとわれていない。だから、衝真はまた人を殺そうと思った。
 計画的に殺人をしたのは昨夜が初めてだった。と言っても、計画したのは人通りのあまりない夜道で、誰でもいいから殺そう程度のものだ。あとは『殺せ』という声や、衝動に任せて動いた。
 そんなずさんな計画にもかかわらず、あの事件にも目撃者はいなかった。それにより、衝真は無事に、本日もこうして学校の授業を受けている。
 なんの取り柄もない普通高校。そこに衝真は通っていた。親しい友達はほとんどおらず、静かな学園生活を送っている。
 授業中、衝真はもちろん勉強などしていない。頭の中にあるのは、殺人のことだけだ。
 今日はどこで殺すか……。同じ場所はまずいよな。
 衝真にとって『誰を殺すか』は問題ではない。『どこなら殺せるか』が大事なのだ。
 さすがに警察も連続殺人で騒いでるし。隣町にでも行ってみるか。
 さっそく次はどうやって人を殺めるかを思案する。
 撲殺、刺殺ときたら次は……。
 適当に視線をさまよわせていたら、制服のネクタイに焦点があった。
 絞殺だ。
 ひらめき、衝真は笑みをこぼす。と言っても心の中でだけだが。
 首を絞めた時、相手がどんな顔をするのか。衝真は思い浮かべただけで胸をとかめかせる。
 きっと最高なんだろうな。
 ゾクゾクした。体の芯からなにかが湧き上がってくる。
 そうだ。絞殺にしよう。隣町で、今日実行しよう。
 友達と遊ぶ予定でもたてるみたいに、衝真は殺人を計画した。
 ……殺せ。……殺せ。
 脳内の声が、少しだこ大きくなったような気がした。

 放課後。数少ない友達からの誘いを断り、衝真は一人で帰った。
 実際には帰るのではない。殺人をするのにいい場所を探しにいくのだ。
 また人を殺せることが嬉しくて、衝真は駆ける。予定よりも随分早い時間に隣町に着いてしまった。
 町を適当に歩いていく。細い路地や、街灯の少ない場所など、とにかく人がいないところを歩いた。
 町の中心から離れた場所にある寂れた公園。衝真はそこを殺人現場にすることに決めた。
 街灯はほとんどない。人も、ベンチに座ってしばらく観察してみたが、三時間に二人しか通らなかった。
 ベンチに座り、次はどんなやつを殺せるのかなどと考えていると、いつの間にか辺りは薄暗くなっていた。
 そろそろか。
 衝真の両眼が、殺人犯のそれに変わった。血走り、瞳の奥は闇よりも深い。
 ……殺せ。……殺せ。
 声の音量が上がる。連れて、衝真の心臓も暴れ始める。
 早く、早く来い。
 衝真は、次に来るやつを殺そうと決めていた。
 あらかじめ買っておいたロープを袋から取り出した。さすがに自分のネクタイだと足がつくと思い、買っておいたものだ。カモフラージュのため、ロープを買う時に他の工具なども買っており、準備は万端だ。
 衝真はロープを引っ張ったり、緩めたりしてみる。これで人の首を絞めると思うと、どんどん興奮してきた。
 太陽が沈んだ。周囲は完全な闇に包まれる。
 視界があまり鮮明でない。衝真は耳を澄ませる。
 しばらくして、足音のようなものが聞こえた。まだ遠いが、確実にこちらに近づいてきている。
 衝真は唾を飲んだ。唇をベロリと舐める。
 そして公園に人が入ってきた。男性だ。おそらく仕事帰りなのだろう、スーツ姿だ。
 公園を横切ろうとする男性。急いでいるようで、早足だ。
 衝真は立ち上がった。ロープを後ろ手に隠し、男性に近寄っていく。
 ……殺せ。……殺せ。
 脳内の声がいつにも増して騒がしくなった。
 そして、衝真はその男性を殺害した。

 3
 実行した場所がよかったらしく、今回も捜査の手が衝真に伸びることはなかった。翌日も衝真は平凡な日常を送っている。
 昼休み。衝真は屋上に来ていた。柵に両腕を乗せ、鉛色の街を眺めている。
 衝真の表情は暗い。
 ……ああ、なんでだよ。くそっ……。
 ため息を吐く。
 なんで……そんなに興奮しなかったんだよ!
 柵を蹴りつけた。少し離れた位置で弁当を食べていた数名の生徒が、ビクッと体を震わせた。
 衝真は嘆いていた。昨夜の殺人が、自分が想像していたより楽しくなかったからだ。興奮も快感も今までの半分ほどしかなかった。
「……なんでだよ」
 呟き、しばし理由を考えてみる。
 やがて、解答は出た。
 衝真が三回目の殺人で快感を得なかった理由、それは『慣れ』だ。
 人を殺すということは大変なことだ。どんなに悪いやつだって殺人をすれば、動揺したり恐れたり後悔したりする。だが、何人も殺していけば、いつかそんなことになんの反応も示さなくなるだろう。兵士がためらわず人を殺すようになるのと一緒だ。
 衝真に起きた現象も、それと同じことだった。つまり、殺人に慣れてしまった。それにより快感や興奮が半減してしまったのだ。
 ……だったら、これからどうする?
 衝真は頭をひねった。殺人に慣れてしまっても、人を殺したいという衝動は常にある。例の声も毎日聞こえる。
 二人殺すか? ……ダメだな。きっと数は問題じゃない。
 衝真の殺人は行き詰まった。
「おい狩木、なに黄昏てんだよ」
 背中を叩かれ、衝真が振り向くと、そこには衝真のクラスメイト、荒山拓馬(あらやまたくま)がいた。彼は衝真が仲良くしている数少ない友達だ。たまたま席が近かったのをきっかけに仲良くなった。
「……別に。黄昏てなんてねぇよ」
 衝真は柵から手を離し、拓馬の肩を軽く叩いた。
「ふ~ん、難しい顔してたけどな」
「……そうか?」
「俺はてっきり湖原美登里(こはらみどり)のことを考えてるのかと思った」
「……なわけねぇだろ」
 湖原美登里とは、あまり社交的ではない衝真に、結構頻繁に話しかけてくる女子だ。顔は中の上くらいで、元気な娘。クラスでは結構人気がある。
「おいおい、今少し間があったぞ?」
 拓馬はからかうように、衝真の横腹に肘を突っ込んだ。
「ない。興味もない」
 実際衝真は湖原美登里に興味がない。というか恋愛自体に関心がない。衝真が好きなものは殺人だけだ。
「ほんとかぁ?」
「ほんとだ」
「でも湖原の方はおまえに気があると思うぜ?」
「…………あっそ」
 これで話は終わりだとばかりに、衝真は屋上の出口まで向かう。
 くだらない。殺人衝動がある俺に、恋愛なんて必要ない。どうせそいつだっていつか殺すんだからな。
 これまでは殺人衝動があったのにそれを果たせなかったが、一度殺人をしたことで衝真の枷は外れている。もう誰でも殺していいのだという思いが、衝真には生まれていた。
 ……ん? どうせそいつも殺す?
 そこまで思い、衝真は足を止めた。『照れんなよ~』とか言っている拓馬に振り返る。
「なぁ、荒山、一つ訊いていいか?」
「ん? 改まってなに?」
「おまえは……俺の友達だよな?」
 沈黙。拓馬の頭に『?』が出た。彼はしばらく考える素振りを見せてから、『あ!』と叫んだ。
「……ま、まさか狩木……おまえ俺に興味が?」
 イラっときたので、衝真は拓馬の頭を叩いた。
「なわけねぇだろ! 気持ち悪いこと言うな!」
 たじろぐ拓馬。
「だ、だってよ……じゃあなんだっていきなり友達確認なんてするんだ?」
 目を鋭くしていた衝真は、そこでニヤリと笑う。
「……別に。ただの確認だ」
「……そ、そうなのか?」
「そうに決まってる。おまえには特別な感情なんてこれっぽっちも持ち合わせてない」
「これっぽっちは持ち合わせろよ! 友達だろうが!」
 騒ぐ拓馬を眺め、衝真は一言。
「そうか、友達か」
 そして今度こそ屋上をあとにした。
「狩木、意味わかんねぇぞ!」
 背後で拓馬の怒鳴り声が聞こえるが、衝真は無視した。階段を下りていく。
「……そうか、友達か」
 もう一度呟いた時の衝真の表情は、殺人をした際のものと同じだった。

 授業が終わってから、衝真は拓馬を誘って駅前に行った。二人で街をぶらつき、それなりに楽しい時間を過ごした。
 辺りはもう暗い。衝真達は寒さが一段と加速したように思えた。
「さて、そろそろ俺は帰ろうかな」
 背伸びをしながら拓馬が言った。衝真はその肩を掴む。
「まぁ待てよ。おまえに相談したいことがあるんだ」
「……あ? 相談?」
 そこで、拓馬の顔が暗闇でもわかるほど青くなった。唇を震わせ、後退していく。
「お……おまえやっぱり俺に気が……」
 衝真は、拓馬の腹を軽く蹴った。
「だから違うっての! 相談ってのはその……」
 頬を掻く衝真。
「湖原美登里のことなんだが……」
 拓馬の目がキラリと輝いた。さっき蹴られた恨みも忘れたようで、衝真の肩に手を置く。
「そうか! おまえに一足早い春が来たか! よしよし、おじさんが相談になってやる」
 予想通りの拓馬の反応に苦笑しつつ、衝真は口を開く。
「じゃあこんなところで話すのもなんだから、場所を移すか」
「え? 別にここでも……」
「まぁいいから、行くぞ」
 衝真は拓馬の背中を押していった。
 着いたのは小高い丘の上。春にはこの高台にある桜を見に、多くの人が来るが、今は冬なので衝真達の他には誰もいない。二人は数あるベンチの一つに腰かけた。
「で、結局おまえは湖原が好きなの嫌いなの?」
 拓馬が話を切り出した。衝真は曖昧に頷く。
「よくわからんが……嫌いではない……かな?」
「ふむふむ。つまり好きだということだな」
 拓馬は腕を組み、うんうんと納得している。
「いや、なんでそうなんだよ……」
「嫌いじゃなければ好きってことだ。当たり前だろう」
「……そうなのか?」
「そうとも。だってよ、考えてもみろ? おまえが今まで女子に興味を示したことがあったか? ないよな? だからこれは恋なんだよ!」
 自分のことのように鼻息荒く、拓馬は続ける。
「おまえは自分に好意を持つ娘が現れて戸惑った。やがて戸惑いつつも、その娘に恋をした。そして今度は恋に戸惑っている。ようはそういうことだ!」
 拓馬にビシッと指差される衝真。まるで自分は探偵に正体を暴かれた犯人だな、と思った。
 ……犯人……か。
 衝真は俯いた。拓馬に気づかれないように口元を曲げる。
 当たってるよ、荒山。俺は犯人だ。殺人犯だ。
 立ち上がる。高台の先端まで移動した。
 拓馬もついてくる。
「まぁ安心しろよ、恋に困惑するおまえを、俺が導いてやるよ。俺、おまえの友達だしな」
 笑い声を上げ、拓馬は衝真の肩に手を置いた。
「……そうだよな、友達だよな」
 衝真を体の向きを変えた。拓馬に相対する。
「じゃあお願いするよ」
「任せとけ! ……ってやけに素直だな? 言っとくけど俺にもそんなに恋愛経験ないからな。期待すんなよ」
 照れたように頭を掻き、拓馬がそっぽを向いた。
「……ああいや、お願いするのは『そっち』じゃないんだ」
「あ?」
 再び衝真を見る拓馬。目を見開き、停止する。
 衝真は口の端を限界までつり上げていた。両眼を闇夜でもギラつかせ、拓馬に近づく。
「お願いっていうのはだな、死んでくれってことなんだ」
 こともなげに衝真は告げた。ヒュッと息を吸う拓馬の両肩を、しっかりと掴む。
 ……殺せ。……殺せ。
「いや……少し言い間違えた。『死んでくれ』じゃない。『俺に殺されてくれ』」
「…………は? おまえさっきからなんのじょ……」
 台詞は最後まで言うことができなかった。拓馬は衝真に突き飛ばされ、高台から転げ落ちた。
 高台は途中まで急な坂だが、その後はコンクリートで固められた絶壁になっている。落ちたらまず助からない。
 衝真はドンと、遠くで響いたのを聞いた。それは、彼にとっては最高の音楽だった。
 ……ああ、最高だ。
 今回の殺人は特別だった。知人を、しかも友達を殺したのだ。その行為に『慣れ』はない。それ故、衝真は新鮮な快感を味わうことができた。
 全身が震える。衝真は恍惚感に包まれた。
 これで衝真が殺したのは、四人。
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